子供が危ない!トリハロメタン!水質基準以内でも危険!(ブロモホルムの場合)

ブロモホルムは浄水過程で、水中のフミン質等の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成されるトリハロメタンの構成物質であり、その生成量は原水中の臭素イオン濃度により大きく変化する。

 

水質基準値:0.09mg/L

 

毒性評価

ブロモホルムは変異原性の毒性があります。

 

※変異原性 変異原とは、生物の遺伝情報(DNAあるいは染色体)に変化をひき起こす作用を有する物質または物理的作用(放射線など)をいう。GHSの定義では、「変異原性物質とは、細胞の集団または生物体に突然変異を発生する頻度を増大させる物質」であり、「突然変異とは、細胞内の遺伝物質の量または構造における恒久的な変化」である。

 

先に結露から言いますと。

 

ブロモホルムの基準

 

・成人(体重50kg)の場合:0.09mg/L

 

・小児1歳(平均体重9kg)の場合:0.030mg/L

 

6歳(平均体重20kg)の場合 0.040mg/L

 

子供は成人より低い基準でなければ、安全とは言えない可能性があります。

 

という検証結果になりました。

 

 

これから、詳細と対策を説明したいと思います。

 

水質基準の算出方法

評価値の算出

評価値の算定に当たっては、WHO 等が飲料水の水質基準設定に当たって広く採用している方法を基本とし、食物、空気等他の暴露源からの寄与を考慮しつつ、生涯にわたる連続的な摂取をしても人の健康に影響が生じない水準を基として設定している。 具体的には、閾値があると考えられる物質については、基本的には

・1 日に飲用する水の量を2L

・人の平均体重を50kg(WHO では60kg)

・水道水由来の暴露割合として、TDI の10%(消毒副生成物は20%)を割り 当てとする条件の下で、対象物質の1 日暴露量がTDI を超えないように評価値を算出している。

 

それでは、実際にブロモホルムの算出を説明します。

評価値(ブロモホルム) NOAEL:25 mg/kg/day を週5 日曝露で補正し、不確実因子1000(個体差・種間差の因子:100、発癌性可能性と短期間試験による因子:10)を適用して、<strong>TDIは17.9 μg/kg/day と求められる。消毒副生成物であることより、TDI に対する寄与率を20%とし、体重50kg のヒトが1日L 飲むと仮定すると、評価値は0.09 mg/Lと求められる。

まず、TDIについては簡単に説明すると、

Tolerable Daily Intake(耐容一日摂取量):ヒトが摂取しても健康に影響がない、汚染物質の一日あたりの摂取量。

ブロモホルムの水質基準値の算出式=17.9×50/2×0.2=89.5μg/L=0.0895mg/L≒0.09mg/L

 

ここで、

① 17.9はブロモホルムのTDI

②50は50kgの人の体重(日本の水質基準は体重50kgをもとに算出される)

③2は1日に飲用する水の量:2L(日本の水質基準は2Lをもとに算出される)

④0.2はTDIに対する飲料水の寄与率:20%=0.2(ブロモホルムは消毒副生成物なので20%)

 

(参考) 単位μg(マイクログラム)はmgの1000分の1、mgはgの1000分の1 つまり、1000μg=1mg、1μg=0.001mg

 

以上で、ブロモホルムの水質基準値が0.09mg/Lと求まりました。

 

 

ここで、新たな見解として、大人以外の子供にもこの0.09mg/Lが安全なのか検証してみました。

 

なぜかというと、子供は体重が軽いため、ブロモホルムの悪影響を受けやすいと考えたからです。

 

 

 

参考にしたページはこちらです。

 

komidori-info.com

 

 

 

・小児1歳(平均体重9kg) 120~135ml×体重

 

・6歳(平均体重20kg)      90~100ml×体重

 

 

 

 

1 小児1歳(平均体重9kg)の場合

 

 

 

①体重9kg

 

 

 

②1日に飲用する水の量:120×9=1080 ml=1.080L

 

 

 

 

ブロモホルムの水質基準値の算出式=17.9×9/1.080×0.2=29.83μg/L=0.02983mg/L≒0.030mg/L

 

 

なんと、小児1歳(平均体重9kg)の場合では、0.030mg/L以上では変異原性の毒性の恐れがあるのです。

 

 

 

例えば、ブロモホルムの値が0.07mg/Lの場合には、成人では水質基準を満たしていても、それは成人(体重50kg)に対して満たしているのであって、小児1歳(平均体重9kg)の場合では、その悪影響が出る数値は0.030mg/L以下でなければならないので、変異原性の恐れがあるかもしれません。

 

 

2 6歳(平均体重20kg)の場合    

 

 

 

①体重20kg

 

 

 

②1日に飲用する水の量:90×20=1800 ml=1.8L

 

 

 

ブロモホルムの水質基準値の算出式=17.9×20/1.8×0.2=39.77μg/L=0.03977mg/L≒0.040mg/L

 

 

 

なんと、 6歳(平均体重20kg)の場合では、0.040mg/L以上で変異原性の恐れがあるのです。

 

 

 

例えば、ブロモホルムの値が0.07mg/Lの場合には、成人では水質基準を満たしていても、それは成人(体重50kg)に対して満たしているのであって、6歳(平均体重20kg)の場合では、その悪影響が出る数値は0.040mg/L以下でなければならないので、変異原性の恐れがあるかもしれません。

 

 

(中間まとめ)

 

ブロモホルムの基準

 

・成人(体重50kg)の場合:0.09mg/L

 

・小児1歳(平均体重9kg)の場合:0.030mg/L

 

6歳(平均体重20kg)の場合 0.040mg/L

 

子供はおとなより低い基準でなければ、安全とは言えない可能性があります。

 

 

★このように現在の日本の水道水質基準は、成人に対してのみ、許容される数値ではないかという結論になりました。

 

 

 

【対策】

 

以上のように成人よりも体の小さな子供では、水質基準以内であっても危険な場合があります。水質基準が人を基準に策定されたという背景がその原因です。

 

それでは、子供を守るためにどのようにすれば良いでしょうか?

 

 

 

対策方法

 

①沸とうさせる。

 

 

 

(確実な方法)

 

トリハロメタンは、煮沸すると最初の3~4倍に増加し、10分以上煮沸することで少しずつ減少し、50分でゼロになります。つまり、トリハロメタンの危険性から回避するには50分煮沸を続ける必要があるのです。

 

 

 

(簡便な方法)

 

(トリハロメタンはゼロになるかは保障できません)

 

 

 

沸とうさせると、 トリハロメタンは気化して水中から除去することができます。

 

 

 

このときに10分以上沸とうを続けてください。

 

トリハロメタンは、沸とうして5分程すると一時的に水中濃度上昇しますが、さらに沸とうを続けると蒸発するため、除去することが可能です。

 

 

 

5分程度で沸とうを止めてしまうと、逆にトリハロメタンが増加してしまうので注意が必要です。

 

 

 

電気ポットでは、沸とう操作を数回繰り返すことで除去することができます。

 

 

 

②活性炭にとおす

 

 

 

活性炭の表面には目では見えない小さいすき間が空いていて、そのすき間に色々なものを取り込む性質があります。

 

 

 

残留塩素と同様にトリハロメタンも活性炭に吸着されるため、除去することができます。ただし、活性炭の吸着量には限度があるため、市販の浄水器等で活性炭吸着装置のついたものをご使用になる場合は、適正な交換時期を守って使用して下さい。

 

 

 

③最も確実な方法

 

ここで知ってほしいのは、水道水は煮沸するだけでは絶対に安全とは言えないという事です。(トリハロメタンは塩素との反応で生成します)

 

 

 

そこで、水道水を煮沸する前に、塩素をはじめ水道水に含まれる全ての有害物質を取り除く必要があります。

 

 

 

そのために家庭で出来る一番確かな方法として浄水器でろ過する以外安全な方法は今のところないと思われます。

 

 

 

要するに、一番確実なのは、次の通りです。

 

 

 

活性炭付きの浄水器でろ過する→50分煮沸する。

 

 

 

 

まとめ

 

化学物質の水質基準は成人を基準に定められたものなので、体の小さな子供に対しては十分でない場合があります。

 

そのためには、化学物質を十分に除去してから子供に水を飲ませた方が安心です。

 

 

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