いちいは有毒!?でも抗がん剤に!!

 

いちいの木は有毒!?「オンコの実」は丸ごと食べると危険!

 

いちいという植物をご存知でしょうか?

真っ赤に熟した甘みのある果実のなる、葉がつんつんしたあの木です。

イチイは、北海道や東北などでは「オンコ」と呼ばれています。

 

20180511151746

 

しかし、この「イチイ(オンコ)」は熟した果実以外の部分は全て有毒で、特に果実の中央にある種は、誤って食べてしまって死亡した例もあるほど毒性が強いのです。

 

  1. 和名:イチイ(一位) 別名:アララギ、オンコ アイヌ語:クネニ
  2. 英名:japanese Yew
  3. 学名:Taxus cuspidata
  4. 階級:イチイ科イチイ属
  5. 分類:常緑針葉樹
  6. 分布:北海道~九州
  7. 形態:最大で高さ20mほどになる。葉は尖っているがさほど痛くない。
  8. 特徴①:秋(9~10月)に真っ赤な実をつける
  9. 特徴②:寒い地方では育ちが良く、北海道・東北では家の生け垣や庭木として使われる
  10. 特徴③:熟した果実以外全て有毒

イチイに含まれる有毒成分と有毒部位は以下の通りです。

  • ・有毒成分:アルカロイド系の「タキシン」(Taxine)
  • ・有毒部位:果実以外の、種子、樹皮、葉全て

種子の部分の毒性は高く、最近ではイギリス人の男性がイチイを食べたことが原因による中毒症状で亡くなっています(2014年)。

イチイの致死量は、最も毒性の強い種子の場合、人間では4~5粒程度と言われています。

散歩中の犬が中毒症状を起こすこともあり、イチイの葉であれば約2g/kgが致死量となるため、小型犬の場合はイチイの枝で遊ぶだけでも中毒症状を起こしてしまう恐れがあるので注意が必要です。

家畜もイチイの生の葉を食べて中毒死するケースも少なくなく、

牛の場合は1~10g/体重(Kg)、馬の場合は0.5~2g/体重(Kg)が致死量と言われています。

チイによるタキシンの中毒症状は下記の通りです。

嘔吐、悪心、めまい、腹痛、呼吸困難、筋力低下、痙攣、最悪の場合は死亡

死亡につながるような場合は、大量に摂取した場合や種子をかみくだいてしまった場合など、少量でも毒性が強まる場合があるので注意が必要です。

恐ろしいことに、死ぬ寸前まで中毒症状に気づかないことがあるほど、症状の進行がはやいのもタキシンという毒素の特徴です。

 

もし万が一、イチイの種子など毒性のある部分を食べてしまった場合は、

  • 無理に吐き戻させない
  • 活性炭・胃洗浄を行う
  • 対症療法として、呼吸循環器系の管理を行う

という処置になるようです。

 

嘔吐症状が強い場合は輸液し、呼吸器症状が強い場合は酸素の補助的吸入が必要になるので、病院での処置が必須になります。

活性炭の投与は、薬毒物接種から1時間以内が効果的と言われているため、万が一接種してしまった場合はすぐさま病院に行くようにしましょう。

※かみ砕かずに種を丸呑みした場合は、消化されずに便に交じって排泄されることもあるようです。

 

抗がん剤としてのいちい

 

アメリカのがん研究所は1960年から、植物成分から抗がん剤

 作用物質の発見をするための研究をしてきました。

 

その結果、1971年にアメリカ西海岸のタイヘイヨウイチイからタキソールが発見されました。

 

この化合物が抗がん剤になるまでに40年の年月がかかりました。

 

がんの細胞増殖を抑える制がん作用は証明されましたが、医薬品になるための臨床試験で副作用が出てしまい開発は止まってしまいました。

 

しかし、肺がんや大腸がんに有効な副作用のない合成研究が日米で開始されました。

 

その後の研究からタキソールが他の制がん剤とはまったく異なり方法でがん細胞を攻撃することがわかりました。

 

タキソールは細胞骨格を構成する微小管に結合し、細胞分裂を妨げる働きをします。

 

がん細胞は健康な細胞よりも頻繁に分裂を繰り返すので、タキソールはまず、がん細胞を優先的に攻撃するのです。

 

タキソールは、米国食品医薬局かにより1994年に認可されました。

 

タキソールは日本では1997年より販売され、現在、卵巣がん乳がん胃がん、子宮体がんの治療に使用されています。

 

良かったら下の広告を見てください。お願いします。