【必読】安全な水!日本も危ない!検証!クリプトスポリジウムに対する新たな考え方【2018年】

 

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厚生労働省の資料に対して新しい考え方をしてみました。
日本の水道水は絶対に安全と言えるのか検証してみました。

キーワードは以下の3点です。
クリプトスポリジウム
・川の濁度
クリプトスポリジウムの除去率・感染率・影響影響度

 

まず、キーワード1点目のクリプトスポリジウムの概要は次の通りです。

クリプトスポリジウムは宿主の胃や小腸の粘膜細胞内部に寄生したままでその一生を過ごす寄生性の原生動物(原虫)です。クリプトスポリジウムには数種ありますが、問題となるのは小型種のCryptosporidium parvumであり、多くの哺乳動物(ウシ,ヒツジ,ブタ,サル,イヌ,ネコ,ネズミ,ヤギなど)に感染することが確認されています。
クリプトスポリジウムは外界では4個の細長い虫体(スポロゾイト)が入った堅い殻で覆われたオーシストとして存在します。オーシストの大きさは4~5μmで、殻が厚いため消毒剤(特に塩素剤)に強い耐性があり、不活化されにくい構造になっています。感染力のあるオーシストが上に挙げた動物に摂取され、小腸に達すると、スポロゾイトはオーシストから離脱し、粘膜上皮細胞の微絨毛に侵入します。スポロゾイトが侵入した微絨毛は大きく膨化し、スポロゾイトはその中で複雑な生活環を経ながら無性生殖と有性生殖を行なって次々と新たな微絨毛に感染していき、その結果次々に新たなオーシストが形成されます。
クリプトスポリジウムによる感染症(クリプトスポリジウム症)は、オーシストに汚染された生水、生野菜などの飲食物の経口摂取によって起こります。おもな症状としては1日平均3リットルにも及ぶ激しい水様下痢と腹痛、吐き気などで、この症状は感染後3~6日の潜伏期間を経て現れ、2~12日間程度続きます。症状の発現と同時に糞便へのオーシストの排泄も始まります。

有効な治療薬はまだありませんが、免疫機能が正常な人は多くの場合2週間ぐらいで自然治癒します。しかし免疫機能の低下するエイズ患者や免疫抑制治療を受けている患者の感染では重症となり、激しい脱水により死亡する例も少なくないとされていて注意が必要です。

米国のボランティアによるオーシストの経口投与実験では、数十個を摂取することにより発症することが証明されています。また、海外の多くの研究で、小児はクリプトスポリジウムに感染しやすく、特に2歳以下の子どもに患者が多いと報告されていますが、年齢が進むと患者は減少します。

予防対策としては、国内では監視体制が強化されたため特殊な環境でしか感染する可能性はほとんどないものの海外旅行時には感染の可能性があることから、特に発展途上国への旅行中にはナマ水やナマ物などの摂取を避けることです。

クリプトスポリジウムの水道水を介した集団感染例はこれまで日本で数例あり、1994年神奈川県平塚市の雑居ビルの関係者461人が感染した例と、1996年埼玉県越生町の小学生ら町民8,812人が感染した事例があります。平塚の事例はいくつかの悪条件が重なった結果、汚水や雑排水が受水槽に混入したことが原因とされています。越生の事例では、町の水道原水及び給水栓水からクリプトスポリジウムの生活史の一部であるオーシストが検出されましたが、その原水を汚染した原因については特定できていません。
アメリカ及びイギリスでは、1983年から本症が問題となり、早くからサーベイランス対象として捉えられていたため、水系感染による集団発生についてよく調査されています。史上最大の事例としてはアメリカ・ウィスコンシン州ミルウォーキーの事件で1993年3月に160万人が暴露し、40.3万人(25.1%)が発症し、そのうち4,400人が入院し、数百名が死亡しました。

以上がクリプトスポリジウムの概要です。

 

ここで大事なことは、次の通りです。
クリプトスポリジウムの大きさが小さいこと。4~5μm。μmはミリメートルの1000分の1の長さ。
・日本で水道水に添加しているレベルの塩素濃度ではほとんど効かないこと。
・有効な治療薬はまだないということ。
エイズ患者や免疫抑制治療を受けている患者の感染では重症となり、激しい脱水により死亡する例も少なくないとされていることです。

 

そこで、水道では以下の対策を行うように厚生労働省から通知されています。
・ ろ過池等の出口の水の濁度を常に0.1 度以下に維持すること。そのため、原水水質の変化を浄水処理操作に即時に反映できるようにすること。なお、その際、
目視のみによって浄水処理の効果を判断せず、必ず十分に調整された濁度計を用いること。
・凝集用薬品の注入
原水が低濁度であっても急速砂ろ過池でろ過するのみではクリプトスポリジウ
ム等を含めコロイド・懸濁物質の十分な除去は期待できないので、必ず凝集剤を
用いて処理を行うこと。

 


ここで浄水処理について説明します。
浄水場では、水から濁り成分(濁度成分)を除去するため、「凝集沈殿」および「砂ろ過」という処理を行っています。

○凝集沈殿処理: 川から取水した水に凝集剤という薬を投入し、浮遊している濁り成分を集め、大きな粒にして沈めます。
○砂ろ過処理: 凝集沈殿処理をした水のうち、上澄みのきれいな水を砂の層に通して、凝集沈殿処理でとりきれなかった細かい濁りを除去します。

○凝集沈殿処理を行う際、ポリ塩化アルミニウム(通称PAC:パック)という、高分子凝集剤を使用しています。PACがどのように作用して濁りを集めるかというと・・・
1.水の中の濁り成分は、通常マイナスの電気を帯びているため、互いに反発しあいながら水中に分散して漂っている。
2.そこへPACを投入すると、プラスの電気を帯びたPACが濁り成分の表面に付着し、濁り成分のマイナス電荷を打ち消して電気的に中和する。
3.電気的に中和された濁り成分は、反発する力がなくなり、互いに寄り集まりフロックというものができる。
4.沈殿池によりフロックを沈め、除去し、濁質をほぼ除いた水を次の砂ろ過池に送る。

○砂ろ過のしくみ
 砂ろ過を行う砂層は、1mm未満の砂と数mmから数cmの砂利が数十cm〜1m程度の厚さに敷き詰められた構造をしています。この砂層の上から下へ水を通すことにより、凝集沈殿でとりきれなかったこまかい濁りを除去します。
  ただし、除去しようとしている濁りの大きさに比べ、砂粒と砂粒の隙間はかなり大きいため、砂粒の隙間で濁りをこしとるのではなく、濁りが砂粒の表面にくっつくことにより除去されます。

上の説明を補足します。

厚生労働省の通知の中で「急速砂ろ過池でろ過するのみではクリプトスポリジウム等を含めコロイド・懸濁物質の十分な除去は期待できないので、必ず凝集剤を用いて処理を行うこと」の意味はなぜでしょう?

クリプトスポリジウムは大きさが4μm(=0.004mm)しかないのに対し、砂ろ過を行う砂層は、1mm未満の砂であることです。そのままだと、砂ろ過池をすり抜けてしまいます。
それを防ぐために、もともときれいな川の水であっても、すなわち濁度が小さな川の水であっても、凝集剤を用いてフロックという大きな塊にしてから処理を行う必要があるということです。

 

・キーワード2点目の川の濁度です。
濁度の定義
「濁度とは、水の濁りの程度を示すもので、土壌その他浮遊物質の混入、溶存物質の化学的変化などによるものであり、地表水においては、降水の状況などによって大幅な変動を示す。」

過去のデータですが、川の濁度の統計を調べたところ、
0.5度未満が5223地点中3621地点と最も多かったです。それにくらべ3度未満は156地点、5度未満は184地点でした。
このことから次のことが言えます。

浄水場の水源の川の水(原水)の濁度は、ほとんどが0.5度未満】


・キーワード3点目のクリプトスポリジウムの除去率・感染率・影響影響度について説明します。


厚生労働省の資料から抜粋)
1. 米国EPAによる微生物許容感染リスクに基づく評価
 Haasらによれば、クリプトスポリジウムの用量-作用(cases/particle)に関する計算式は、次のとおり与えられる。
P(N) = 1 - exp ( - N / k ) ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・  ・ ・ ・ (1)
  N: 摂取オーシスト個数
  k: パラメータ(= 238.6)
Pn = 1 - ( 1 - P1 )n    ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ (2)
 Pn: 反復暴露による感染確率
  n: 反復回数
 P1: 単回暴露による感染確率
上記式によるとオーシスト1個を摂取した時の感染確率は(1)より
P(1) = 1 - exp ( - 1 / 238.6 ) = 0.0042
Haas CN et al., Accessing the risk posed by oocysts in drinking water. Journal of American Water Works Association 88(9):131-136,1996.
 米国EPAによれば、微生物許容感染リスク10-4/年以下を満足することを目標にしている。この目標を満たすための条件を一日の水道水の飲用量を1Lとして試算すると、 (2)式より、Pn = 1 - ( 1 - P1 )n ≦10-4(P1 ≒ 2.7×10-7)を満たすことが求められる。ここより(1)式からNを求めると、N≦6.51×10-5となり、6.51×10-5個/L以下,すなわち15.4t当り1個(100,000L当り,6.5個)と計算される(飲用量が2L/dayであれば,30tあたり1個)。

 


2. WHOの提起するReference Level of Acceptable Risk(参考許容値)による評価
 WHOはクリプトスポリジウムを含む微生物による汚染に対しては、原水の汚染状況の把握と汚染量を許容できる範囲(Reference Level of Acceptable Risk:参考許容値)にまで低減できる浄水処理工程の導入により対応するよう提言している。したがって、WHOの水質基準にクリプトスポリジウム等に関する項目は含まれない。
 疾病ごとの健康影響は多様で、比較に際しては共通の尺度が求められることから、WHOでは感染症に限らず全ての疾病による健康影響度を『Disable Adjusted Life Years(DALYs:損失余命)』で表現している。ちなみに、DALYsは疾病によって失われた寿命(Years of Life Lost:YLL)と障害を持って過ごす時間(Years of Life Lived with a Disability: YLD)の和で、以下の式で表される。
DALYs = YLL + YLD
 ところで、水道水中の臭素酸の摂取による腎細胞癌(Renal cell cancer)の発生を例にすると、本症は平均65歳で発生(平均余命19年)し、その死亡確率は60%である。本症から派生するあまり重要でない健康影響を捨象すると YLL=1×60%×19年=11.4年≒DALYs となる。人の寿命を80年とし、WHOの発がん物質(臭素酸)による癌の許容発生率10-5(1/100,000人)をDALYsで表すと、
10-5×11.4DALYs/80 = 1.4×10-6 DALYs
と計算される。

原水においては、汚染濃度把握のために概ね10Lの試料水中のオーシスト数(クリプトスポリジウム数)を測定している。試算によると、無処理ではWHOのReference Level of Acceptable Risk を大幅に上回るが、浄水処理で2log除去が保障されれば概ねWHOのReference Level of Acceptable Risk(1.4×10-6 DALYs)を満たすことが判る。

 

(参考)
仮に、原水10L中に1個のオーシストが存在するものとした場合、無処理水および浄水処理でオーシストを2 ~ 3log (99~99.9%)除去とした場合の感染リスクをDALYsで示すと次の値となる。

【ケース1:無処理の場合】
・浄水処理による除去率:無処理
・原水中のオーシスト濃度:1個/10Lの場合
・水道水中の濃度:10-1個/L
・飲用日量:1L/日
・暴露量/日:10-1個/日
・1オーシストによる感染確率:4×10-3
・1感染当たりの健康影響度:1.03×10-3DALYs(発症率71%を採用)
・1日当たりの感染率:4×10-4/日(1.5×10-1年)
・1人あたりの年間健康影響度:1.5×10-4DALYs


【ケース2:除去率2log=99%の場合】
・浄水処理による除去率:2log
・原水中のオーシスト濃度:1個/10Lの場合
・水道水中の濃度:10-3個/L
・飲用日量:1L/日
・暴露量/日:10-3個/日
・1オーシストによる感染確率:4×10-3
・1感染当たりの健康影響度:1.03×10-3DALYs(発症率71%を採用)
・1日当たりの感染率:4×10-6/日(1.5×10-3年)
・1人あたりの年間健康影響度:1.5×10-6DALYs


【ケース3:除去率3log=99.9%の場合】
・浄水処理による除去率:3log
・原水中のオーシスト濃度:1個/10Lの場合
・水道水中の濃度:10-4個/L
・飲用日量:1L/日
・暴露量/日:10-4個/日
・1オーシストによる感染確率:4×10-3
・1感染当たりの健康影響度:1.03×10-3DALYs(発症率71%を採用)
・1日当たりの感染率:4×10-7/日(1.5×10-4年)
・1人あたりの年間健康影響度:1.5×10-7DALYs


3.通常時におけるクリプトスポリジウム対策
 水道法第4条では、水道により供給される水は病原生物に汚染されたことを疑わせるような生物を含むものではないこととされている。仮に、米国EPAで用いている微生物許容感染リスクの考え方を用いて水質基準を設定するにしても、上記1のとおり、その値は極めて小さな値となり、きわめて多量(15t/30t)の試料水を用いて検出されないことを確認することが求められるところとなり、現実的ではない。したがって、水質基準の設定には馴染まないと判断される。
 一方、原水中に1個/10Lのオーシストが検出された場合、ろ過等の措置を行わない場合には、WHOのReference Level of Acceptable Risk を大幅に上回ることとなり、このような場合には、適切な浄水操作を行うことが必要と考えられる。したがって、水道法第22条に基づく措置として、消毒に加え、塩素耐性微生物に係る措置(原水の汚染状況に応じた適正なろ過操作を行うべきこと)を加える方向で検討すべきであると考える。

4.異常事態への対応
 これまでのクリプトスポリジウムの集団感染事例から学ぶものは、高濃度汚染が一過性、あるいは間欠的に発生する点である。このような異常事態を原虫そのものを対象にして常時連続監視することは非現実的である。原水濁度の急激な変化(上昇)などを指標として適正な取水管理により対応すべきものと考える。


以上が厚生労働省の参考資料でした。

・簡単に言うと。
凝集剤を加えて、2log(99%)の除去率さえ保てていれば安全ということです。
(原水濁度が1度の場合は、ろ過水濁度が0.01度未満で2logの除去率)

 

ここで、疑問点があります。数字のからくりを説明したいと思います。
まず、大前提として、急速ろ過池のろ過水濁度は通常は0.005度くらいが限界だと思います。

 

【ケース1】
クリプトスポリジウムが1個、原水濁度が10度】
2logの除去率を達成した場合のろ過水濁度:10度×(99%の除去率:0.01)=0.1度
つまり、ろ過水濁度は0.1度未満であれば、1人あたりの年間健康影響度:1.5×10-6DALYsは保てます。
この状態は問題ないです。

【ケース2】
クリプトスポリジウムが1個、原水濁度が0.3度】
2logの除去率を達成した場合のろ過水濁度:0.3度×(99%の除去率:0.01)=0.003度
つまり、ろ過水濁度は0.003度未満でなければ、1人あたりの年間健康影響度:1.5×10-6DALYsは保てないのです。このろ過水濁度0.003度という数値を常時保つのは、かなり厳しいと思います。

 

【ケース3】
クリプトスポリジウムが2個、原水濁度が0.3度】
2logの除去率を達成した場合のろ過水濁度:0.3度×(99%の除去率:0.01)=0.003度
計算式は、割愛しますが、この場合はクリプトスポリジウムが2個となりますので、1人あたりの年間健康影響度:3.0×10-6DALYsとなり、WHOのReference Level of Acceptable Risk(1.4×10-6 DALYs)を満たすことはできなくなります。(1.4×10-6 DALYsを超してしまいます)
すなわち、0.003度よりもさらに低いろ過水濁度が要求されます。
これは、現在の急速ろ過方式を行っている多くの浄水場ではほぼ無理な数値といえます。

 

また、厚生労働省の通知では、【原水のクリプトスポリジウム等を3ヶ月に1回以上、検査すること】となっております。
自治体にもよりますが、クリプトスポリジウムの検査は、それほど高頻度ではやっていないところもあります。
このことからもいつ汚染が発生しているかわからない状態であると思います。

 

(結論)
厚生労働省の計算式は、原水濁度がある程度高い状態で達成可能な数値である可能性があった。
・統計資料によると、原水濁度は0.5度未満が多かった。
・原水濁度が0.3度の状態では、浄水処理上限界のある非現実的なリスク論の可能性があった。
クリプトスポリジウムを毎日検査しているわけではないので、濁度の低い原水から作られた水道水には、クリプトスポリジウムが存在している可能性がみられた。

 

(参考までに)
自分はクリプトスポリジウム症と同じような症状になって、病院で「クリプトスポリジウムに感染したのではないですか」と医者に相談したところ、検査してもその頃には治っているよと断られました。

 

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