アクリルアミド

分子式C3H5NO
分子量71.08

細菌を用いた実験では、アクリルアミドモノマーが変異原性を有することは示されなかったが、哺乳動物の細胞を用いたin vitro及びin vivo試験で染色体損傷が認められている。IARCは、アクリルアミドをGroup2A(ヒトに発ガン性を有する可能性がある)に分類している(IARC, 1994)。
F344の雌雄のラットに0、0.05、0.2、1.5、20mg/kg/dayのアクリルアミドを90日間、飲水投与した結果、20mg/kg/dayでは末梢神経と脊髄に明らかな障害が現れるとともに、精巣萎縮が観察された。1.5mg/kg/dayではアクリルアミドによる毒性兆候は認められなかったが、組織学的には神経症を示す所見が認められた。この研究では、NOAELとして0.2mg/kg/dayが求められた(Burekら1980)。
雌雄のFischer344ラットに0、0.01、0.02、0.5、2mg/kg/dayのアクリルアミドを2年間飲水投与した実験で、0.5及び2 mg/kg/day 群の雄ラットで陰嚢・甲状腺・副腎の腫瘍頻度が増加し、2 mg/kg/day 群の雌ラットで乳腺・中枢神経系・甲状腺・子宮の悪性腫瘍発生率が増加した(Johnsonら、1986)。
 最近の結果はアクリルアミドが遺伝毒性発がん性物質であるかもしれないことを示しており、評価値の算出には、閾値のない毒性のアプローチを取ることが、妥当であると考えられる。

 

 

 

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